「先分岐工法とヘッター工法」 [日常]

本日は建築設備の最近の工法について記してみます。
●「先分岐工法とヘッター工法」の二つの違い
集合住宅などにおける給水・給湯工法には、先分岐工法とヘッター工法の2種類ある。
先分岐工法は現場で配管を切断、チーズやエルボなどの継手を使用し、メイン管から、キッチン、浴室、洗面室などの末端水栓に順次分岐しながら配管する方法で、在来工法と呼ばれる。
これに対しヘッター工法は、ヘッターから各末端水栓までをそれぞれ1本の配管で施工して、壁内や床下など隠蔽されている個所に継手(チーズ・エルボ)を使用しない。そのため漏水事故などのリスクも少なく、維持管理に有利である。また仕様上の利点としてヘッターーと水栓は1対1で接続されているので、給湯配管における湯待ち時間(水栓が開いてから湯が出てくるまでの時間)が先分岐配管に比べて短く、さらに多箇所の水栓の同時使用時にも圧力変動が少ないというメリットがある。
●将来の配管更新が容易
さや管ヘッター工法では、さやと呼ばれる空の配管内に架橋ポリエチレン管やポリブテン管などの可とう性の高い合成樹脂管をを通すことによって、将来の配管更新が容易にできる工法として考案された。
広く普及した要因としては、施工上さや管を設置しておけば壁や床ができてからでも配管施工が可能になり、工事の工程管理上メリットが生まれたこと、また継手がヘッター部と末端継手部だけになり漏水のリスク箇所が減ったこと、それに伴い維持管理上の点検箇所がヘッターブと水栓部に集約され非常に施工しやすくなったことが挙げられる。但し、ヘッターや水栓ボックス、さや管などの特殊部材を使用するため、コスト高になる。
●プレハブ工法が普及
戸建て住宅においては、床下での配管の維持管理が可能なことから先分岐工法が多く採用されている。また、近年は架橋ポリエチレン管やポリブデン管に加え、漏水のリスクが少ない電気融着継手を使用し、あらかじめ工場で組立てた配管ユニットを現場で敷設する「プレハブ工法」の採用が増えている。
接合部の信頼性が向上し、工期短縮によるトータルコストの削減が図られる新しい先分岐工法の登場に伴い、この工法が近年急速に普及している。
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