「青蔵鉄道 2 」 [日常]
【写真は 青蔵鉄道は永久凍土地帯を走り
永久凍土の温度が上がらないようにする放熱杭が並ぶ】
【写真は 崑崙山脈の氷河】
【写真は 鉄道工事をした中国鉄道十七局が建てた
タンブラ峠の記念碑】
【図は 青蔵鉄道路線略図】
車内の電気は電源車から供給されていて、万が一、機関車が故障して動けなくなって、救援車が来るまで十分な時間、電気と空調を供給できるようになっている。車両、医師、電源供給と、あらゆる面で万全を期して、世界最高高所に挑む。
列車は徐々に高度を上げて永久凍土地帯に入り 崑崙(クンルン)山脈も近づいてくると巨大なセミループ線と、全長1686mの崑崙山トンネルを簡単に越えていく。トンネルを抜けたらココシリ自然保護区に入る。標高4500mの中国最大の無人地帯。人工建築物は一切ない。
永久凍土の台地と万年雪が積もる山々が連なる、天井の世界のような景色だ。列車は高架橋の上を走る。動物たちの生活圏を分断しないように配慮されている。
線路沿いには、永久凍土の温度が上がらないようにする放熱杭が並び自然環境を守っている。全長11.7kmの清水河特大橋を過ぎるといよいよ列車は、標高5068mと世界最高値にあるタンクラ駅を過ぎると、チベット自治区に入る。