「馬車から新幹線へ」 [日常]

左右の内面距離を「軌間(ゲージ)」と呼ぶ。新幹線のレール幅は1435ミリです。JRの在来線のほとんどは1067ミリなので、新幹線のゲージは随分広いように思えるが、世界的には、新幹線サイズが「標準軌間」とされ、ヨーロッパやアメリカ、カナダなどで広く採用されている。
この「標準軌間」イギリスで発祥した。鉄道誕生以前に普及していた馬車の車輪に合わせたサイズだった。「1435ミリ」と随分半端な数字になるのはイギリスで用いられていた「4フィート8.5インチ」をミリに直したから。
鉄道としては、線路の幅が広いほど、大型の車両を高速で走行しやすくなる。日本で新幹線の建設が決まった時、もちろんレール幅をどのような広さにするか議論が重ねられた。超高速で運転するため、在来線よりも線路幅を広くするのは当然ですが、世界初の超高速鉄道を建設するのだから、日本独自のゲージ幅を採用してもよかった。
処が、東海道新幹線が計画された1958年(昭和33)は、高度成長を遂げる前のこと。国家財政にも余裕がなく、国際復興開発銀行(現 世界銀行)から融資を受けるしかなかった。
その審査を通過するには、独自案を押しとおすのではなく、欧米で採用されている標準軌間を採用するしかなかった。そういう理由もあって、新幹線のゲージは1435ミリになった。
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